おまとめローンとは、複数の業者や銀行から借入している借金を一本化してまとめる金融商品です。多くの借入先があると返済に追われてしまいますが、債務を1社にまとめて返済先も返済日も1つにするのが、おまとめローンです。
目次
アコムのおまとめローンの基本スペック
①金利
アコムが提供しているおまとめローンは、金利が7.7%から18%となっています。これは通常の借入とあまり変わりませんが、融資額が大きくなればその分金利は下がりますし、また他の借入で適用されている金利などとの兼ね合いで決まってきます。
②融資金額
アコムのおまとめローンは、融資限度額が300万円までとなっています。誰もがこの限度額をもらえるわけではなく、収入や個人属性などを審査のうえで決定します。
通常の融資とは違って総量規制の適用を受けないため、年収が多少低めでも高めの限度額が設定されることが多いです。
③インターネットで申し込みできない
アコムのおまとめローンで覚えておきたいのは、インターネットによる申し込みができないという点です。有人店舗または無人契約機でオペレーターと相談しながら申し込みをします。
アコムは全国に有人店舗を22支店、無人契約機は1000箇所以上設置しています。
④返済回数
多くのおまとめローンと同様、アコムのおまとめローンでも返済回数が決まっています。契約時に何回で返済するのかを決定しますが、最長で162回です。13年6ヶ月に相当します。
返済回数が増えるほど総返済額も増えますが、借金の一本化して1回の返済をスリム化するのがおまとめローンの目的です。繰り上げ返済も可能ですので、お金の余裕のあるときに多めに返済していきましょう。
⑤審査基準
おまとめローンを申し込むときに改めて審査を受けることになります。毎月継続的に安定した収入があるか、正社員か非正規雇用かなどといった勤務形態、勤続年数などを審査されます。
また住居が賃貸かどうかも大きな審査基準です。他社での借入額もおまとめローンにかかわる大きな項目です。
アコムのおまとめローンの4つのメリット
①審査に通りやすい
おまとめローンというと、銀行のほうが有名でしょう。多くの銀行が消費者金融業者からの借入を一本化する金融商品を提供しています。銀行は低金利で高額の商品が数多くありますが、審査は厳し目です。近年での金融庁からの指導もあり、ますます審査は厳しくなる傾向があります。
アコムやプロミスなどの消費者金融業者は銀行から融資のパイを取り返そうと懸命になっている実態があります。おまとめローンで銀行での審査に不安がある人はアコムの利用を考えておきましょう。
アコムのおまとめローンは通常のキャッシングよりも審査が甘い傾向があると言われています。他社に支払うはずの利息を奪うことができるからです。そのため、多少大目に見てもらえる傾向があると推測されています。
②総量規制の対象外
おまとめローン全般に言えることですが、複数の借入を一本化するローンは総量規制の対象外です。通常は消費者金融業者からの借入は、年収の3分の1以上を貸付してはいけないことになっています。
しかし、複数の金融機関からの債務があって返済のために新たな借入をしようとしても、この規制があるために審査に通らないという人が増加しました。その救済措置として導入されたのがおまとめローンです。
このローンは申込者の年収の3分の1以上を超える借入ができる金融商品です。
③金利が下がる可能性
アコムのおまとめローンには、「加重平均金利から1%を差し引く」という独特の金利の計算方法があります。
たとえばアコムから年率18%の借入が20万円あり、別の業者から年率16%で30万円の借入、さらに別の業者から年率15%で40万円の借入があるとき、年間の利息の総額は14万4000円となります。この総額を3社の借入総額で割ってみると16%という数字になります。この16%を加重平均金利と呼びます。
アコムのおまとめローンではさらにここから1%を差し引くので年率15%が適用されます。結果的に金利が下がることになります。
さらに、アコムでは交渉で金利を下げられる可能性があります。提示された金利に納得がいかないとき、引き下げ交渉に応じてくれたという報告がネット上には多数寄せられています。
④アコムが代行して返済してくれる
アコムのおまとめローンの隠れたメリットは、アコムが他の金融機関に返済をしてくれるという点です。申し出によっては自分で1つずつ返済しても構いませんが、これをアコムがすべて代わりにやってくれます。
複数の業者に自分で完済して、完済や解約の証明書などをもらって提出するのは、かなり大変です。アコムではこうした手間をまったく省くことが可能です。
契約した途端に、今までの業者のことをまったく考えなくてよい状態になります。後はアコムだけを相手に地道に返済していくだけになります。
アコムのおまとめローンの3つのデメリット
①返済専用である
おまとめローンを利用するときに注意したいのは、返済している最中は新たな借入できないということです。アコムのおまとめローンは「返済専用」です。返済している最中に新たに借金することはできません。
銀行はもっと厳しく、返済中は銀行だけでなく消費者金融業者からも借入してはならないことになっています。アコムを利用している場合は、業者次第ですが申込者と収入、おまとめローンの返済状況を考慮して新たな借入ができる場合があります。
おまとめローンの目的は借入の完済ですので、まずは完済を目標にしましょう。繰り上げ返済をしていくと、どんどん楽になります。
②融資額300万円まで
アコムのおまとめローンは審査が通りやすく、金利も通常のカードローンに比較して有利に設定されることが多いですが、利用限度額が低めの設定という点はデメリットでしょう。
おまとめローンが得意なのは東京スター銀行や千葉銀行といった地方銀行です。銀行のおまとめローンは限度額は少なくとも500万円程度で、審査次第では1000万円程度まで引き上げることも可能です。ここから見ると、アコムの300万円という限度額はかなり低めの設定といってもいいでしょう。
銀行にくらべて審査が甘く、借入契約を結びやすいというメリットとの交換条件と言っていいでしょう。銀行は審査が厳しい分、限度額が大目で、アコムは審査が甘い分、限度額が小さめです。
③金利が銀行より高い
同様に、アコムのおまとめローンの金利は銀行に比較すると高めに設定されています。たとえば東京スター銀行の「スターバンクローン」は金利は最高金利でも14.8%です。三菱UFJ銀行のローンは最高金利が14.6%となっています。この点でもアコムのおまとめローンはかなり不利な条件と言えるでしょう。
良く言われるおまとめローンの使い方のコツに、「金利が低い銀行のローンに申し込みをして審査落ちしたらアコムに申し込む」というものがあります。
銀行のローンは正社員で年収が充分あるのに審査で否決されることもあります。自分の信用情報に自信がなかったり、個人属性が弱いと感じられるときには最初からアコムに申し込むことも考えてみましょう。
審査に落ちやすい人
①過去に滞納が多い人
ローンの審査では申込者の信用情報が重要です。おまとめローンでも、新たに審査が実施されます。信用情報機関に借入返済の延滞が滞納、遅延などが多い人は審査に通りにくいです。また、過去にアコムへの返済で延滞を繰り返している人も審査に通りにくいです。
②借入総額が年収の2分の1以上
おまとめローンは総量規制の対象外の貸付ですので、年収の3分の1を超える額でも借入できます。ただ、一応の上限として年収の2分の1の額までとされています。年収が300万円の人は150万円までしかローンを組めません。
とはいえ、アコムの店頭や電話連絡によって事情を説明して交渉することは充分に可能です。おまとめローンは、アコムにとっては他業者に支払われるはずの利息を奪うことのできるという旨味のある契約です。そのため、返済回数を増やすなどの条件付きで高額の融資を受けられる可能性があります。
③アコムを利用したことのない人
公式サイトには一切記載されていませんが、アコムの利用が今までに1回もないという人は、おまとめローンを申し込んでも審査を否決されるケースが多いです。
というのも、おまとめローンではアコムが利用者に代わって返済を代行するので、アコムでの返済実績がない人に対してはリスクが高いと判断されるためです。
まとめ
アコムのおまとめローンは審査がゆるいことが最大のメリットです。融資額は300万円と低めですが、その分審査には通りやすいローンです。充分に他社や銀行のローンと比較して検討しましょう。